会社勤めのサラリーマン時代に営業はトップクラスの人が独立して起業すれば大成功するものなのでしょうか?
ちなみに、私はサラリーマン時代、公務員だったほか、複数の会社を渡り歩きましたが、いわゆる「営業」なるところには希望しなかったことはもちろん、配属されることもなく、顧客開拓には無縁な世界でした。
そういう私ですが、たまたま取得した行政書士資格で開業し、今は少なくとも士業と言われる職種のなかで稼げていない方ではないところにいるようです。
では、私が営業職出身なら今よりもっと稼げていたのか、、、
⇒そんなことはないと思います。
実は、抜群な売り上げを作り出す営業マンのうち独立して成功している人、というのは、トップセールスマンだった人のうち、その多くはいくつかの条件を満たしている人に限られます!
まず、所属していた会社が大きかったか、小さかったか。有名企業だったか、そうでなかったか。
例えば、不動産業界で言えば、大手仲介業者にいた営業マンであったか、「社長と私」程度でかろうじて会社といえる程度で営業をしていたのか。
第二に、会社にある営業ツール(スーモやアットホームなど)がたくさんあったか、逆にたったのレインズだけか。
そして最後に、潤沢な会社の資金でアグレッシブに営業ができたのか、あるいは、常に自腹必須で営業していたか。。。
「サラリーマンで営業成績が良かった人=(すんなり)起業成功」、というのは意外にも上記で言うとそれぞれ後者側に当てはまる人が多いような気がします!
大手(有名)企業という絶大なネームバリュー・信用力で沢山の営業ツールがあり、広告宣伝費用も気にしないで「営業トップ」な人は完全に「自分の実力」を過信しています。
起業する、ということはネームバリュー・信用力はゼロ、営業ツールはレインズのみ、広告宣伝費は全額自腹…から始めることなのです!
仮にいくらお金を貯めて開業したとしても、それだけでは少なくともネームバリューや信用力はありませんから、その段階で営業ツールやSEO、PPC広告などにお金を費やしてもほとんど反響なんてありません。
「自分の人脈」(と思っていた人たち)も、あなたが「独立開業しました」と言ったら、今までと同じようにあなたを見てくれることはないことを悲しくなるほど味わうことでしょう。
また、開業時にどれだけのスキル・資格があろうとも、これも全く役に立ちません(顧客がつくようになればそれらは役に立つようにはなりますが)。
なので、独立開業を目標にした時点から(開業してからではない)「自分を売っていく」ことが必要です。
スキルアップすることが先決??(笑)←開業してからで十分間に合います!
要はいち早く自分自身をブランディングしていくこと。
SNSをやっている人ならバシッと髪型を整え、スーツを着てプロのカメラマンに写真を撮ってもらったものをプロフィール写真にする。
しかも、屋号は付けずに「本名」で。
そしてそこらには転がっていない知識、そして自身の実績を掲載してフォロワーを増やしていくことからはじめましょう。
また、それよりも大事なことはサラリーマン意識を抜いていくこと!
起業すると経費を先払い(自腹を切って)していかなければ、売上は作れません。
どうなるかもわからない仕事のためにお金を出すなんてもったいない…なんて言っているようでは間違いなく起業・維持なんてできません。
とにかく、ビジネスは「投資」なんです。リスクを冒さなければ絶対にリターンはありません。
資金が少なければ創業融資を受けられるよう、全力で努力しましょう。
安易に他人とコラボ(手を組む)、出資を募る、借りる、なんて考えないように。。。
起業は一人でするものです。
他人と一緒に始めたら序列ができたり、出資者には頭が上がらず自分本位の仕事ができなくなったり、友人知人からお金を借りようとするとそれだけで信用をなくし絶縁の原因ともなります。
よって、起業で成功するのに一番大事なことは、トップセールスマンであった営業経験者であることより、「恥じらいなく(商品・サービスではなく)自分自身を売っていく」という覚悟を持つこと、そしてサラリーマン意識を捨てて起業家マインドを身に着けることでなはいでしょうか。
そういう意味で、一人親方の会社で「自分だけを武器に」完全成果報酬のフルコミ営業で働いたことがある人であれば、少なくとも起業して軌道に乗せることが早い人、と言えるのかもしれません。
そしてそこでそれなりの実績があれば、「営業で実績を上げた人はやはり有利だ」、とはじめて言えると思います。