成年後見制度の利用は慎重に!

ダウンロード例えば、親が認知症になって、その親が自分自身の財産管理がまともにできなくなった場合、子であるあなた等一定の親族、その他の要件を満たした人が家庭裁判所に申立て審判を得ることによって他人が代わりに(認知症となった)本人の財産管理を行うことができる制度があります。

これを「成年後見制度」と言います。

 

この場合、本人の財産管理を行うことができるのは審判の申立人ではなく、裁判所によって選任された「成年後見人」がその任務を行うことになります。

もちろん一定の親族が申立の段階で自分を「成年後見人」の候補に挙げることはできます。

しかし、裁判所はその候補が後見人としてふさわしくない等の判断から弁護士や司法書士などの外部専門家を選任するケースがあります。

また、一定の親族が「成年後見人」に選任されたとしても、弁護士や司法書士などの外部専門家を成年後見人のお目付け役と称して「後見監督人」に選任するケースも多くあるようです。

 

要は、外部専門家が入ると「報酬」を与えなければならないことになるのです!

ちなみに、その報酬は年間数十万円、本人が死ぬまで毎年払い続けなければなりません。

10年も生きれば数百万円、あろうことか外部専門家に払うお金だけで本人の財産は無くなってしまう、とも言えるのです。

外部専門家への報酬が本人のあらゆる財産を換金しても払えなくなったら、本人の親族(扶養義務者)がその支払い、その他本人の生活に必要な費用の負担を原則として負うことになります!

 

本人の保護を目的にできた制度でありながら、実態は本人はもちろん、その親族も不幸にする現在の「成年後見制度」。

そこまでして裁判所が外部専門家を選任したがるのはおそらく、「一般人は非理性的で感情的な生き物なので、何をしでかすかわからない」「素人を相手に自分たちの手を煩わしたくない」、「法律事務や登記業務の奪い合いに負けた食えない弁護士や司法書士を何とか食わせなければならない」、などの思惑がある気がしてなりません。

 

なお、一度後見開始の審判が下ると後戻りすることはできず、このような大変な債務を背負い続けることとなりますので、まずは、その申立を検討する前に他の方法はないか、預貯金を預けている金融機関などとしっかり相談してみてください。