一棟全体がワンオーナーのマンションに住むと、あなたは殺される!?
私は不動産の調査依頼を受ける仕事をメインにしていますが、いつも気になることがあるのです。
というのも、一棟を一人(若しくは一法人)が所有しているマンションに住む多くの方は、非常に不衛生な水を飲まされている、ということ。
そして火災時には逃げ場を失うか、やむなく財産を手放す羽目になるのではないかと…
なぜなら、一棟を一人または一法人が所有するオーナーの多くは不動産投資家であるからです!
不動産に投資する人は、あくまで利回りを重視しています。つまり「儲け」を最優先にしている、ということ。
高利回りを実現するために、必要な点検費用はもちろん、修繕費用にもお金をかけたくないということなのです。
そうなると、どうでしょう? ちなみに、あなたのマンションには貯水槽がありますか?
あったとすれば本来、一年に一度貯水槽には点検と清掃の義務があるのですが、それをやっていない可能性があるのです!
もしかして、ネズミの死骸が中で浮いていたりして…
先日、調査に行ったアパートでは水道代をケチるためか、違法に取り付けた貯水槽があったり、下水道供用地域なのにいまだ浄化槽を使っているなど本当に悲劇でした。おそらく、点検・清掃はしていないでしょう。変な害虫が発生するのも時間の問題…賃借人が死んでも(自分の儲けのためなら)構わない、という殺意さえ感じました。
貯水槽がなく直結増圧の水道水だからって安心できません。
消防設備や建築設備の定期検査及び指摘事項の修繕がなされていなければ、あなたは万一のとき逃げ場を失うかもしれないのです!
たとえば、昇降機(エレベーター)の法定点検を怠っているマンションなら、災害時でなくても閉じ込められて大変な目に合うことも…
消防署の人ともお話しする機会がありますが、本当にそういうマンション・アパートは意外にも多く、オーナーのモラルの低さを嘆いていました。
ですので、これから不動産を借りようとする人はワンオーナーマンションより、一棟を分譲したマンションを借りた方が良いかもしれません。
分譲マンションなら、オーナーが自ら住んでいるケースも多いため、そんな汚い水を自ら飲むことはないように管理している(委託している)ことがほとんどです。また、消防や建築設備、耐震についても意識が高いといえるでしょう。
昔(1982年)、東京永田町のホテルニュージャパンが大火災になって、大勢の方が亡くなられました。それは消防設備などの費用を渋っていたことが原因であることは周知のことです。
ところが、それから時が経った今となってはそんなことがあったことを知らない世代がオーナーとなり、仮に知っている世代であっても意識が低い一棟オーナーはたくさんいます。
なので、住まいを借りる際には「自分の生命・財産は自分で守る」、と言い聞かせ、賃料が手頃だからとか、ロケーションがいいから、など安易に物件を選ばず、賢く部屋探しを行ってください!