不動産の簡易査定

 

 

自分でやってみよう!不動産簡易査定

 

 

 相続税評価額ではなく、概ね実勢価格に近い算出です。例えば、不動産屋が出した売却査定が甘めではないか、を検証するには良い方法かもしれません。

 

ただし、

不動産の取引がある程度活発である地域内であること(過疎地や郊外では使えません)。

 

違法建築ではないこと(登記簿上の数量と建築確認申請書の数量がほぼ同じか)。

 

賃貸アパートや店舗ビルなど収益不動産ではない。

 

間口が極端に狭い土地や無道路地、農用地区域内の土地など、再建築ができない土地ではないこと。

 

概ね以上を満たせば、算出可能です。

 

では、具体的に価格査定方法を説明いたします。

 

土地の価格査定について・・・対象地近くにあり、かつ、同一の用途に供されている土地の公示価格又は基準地価格を対象地との比較を行なって査定価格を算出する路線価比較法を採用します。

計算式は以下のとおりです。

 

 土地の査定価格 = 公示又は基準地価格 × ※時点修正 × ※前面路線価比較 ×
           ※個別的要因(間口や奥行など)の比較 × 土地の面積

※時点修正は土地の価格が著しく急上昇している、またはその逆の場合を除き省略しても構いません。
※前面道路に相続税路線価が無い場合、固定資産税路線価を採用し(全国地価マップを参照)、それもなければ地域要因の比較を行います。
※地域要因及び個別的要因の比較については、原則として国土交通省土地・水資源局地価調査課が監修している「土地価格比凖表」を使用します。本屋さんで注文してください。

 

公示価格は、不動産鑑定士が現地を調査し、最新の取引事例やその土地からの収益の見通しなどを分析して評価を行い、国土交通省の土地鑑定委員会が最終的に精査をして決定しているため、非常に客観性に優れた取引価格の指標です。また、基準地価格もそれに準じています。

このため、取引する人によっていろいろな事情や動機に基づき形成された取引事例価格を誤って選択することもなく、かつ査定する人の恣意を極力排除することができます。

 

建物(区分所有建物の専有部分を含む)の価格査定について・・・一般的に建物の価格査定は、建物の構造別(木造や鉄骨造など)建築費の㎡単価に延床面積及び減価修正率を乗じて算定することが多いのですが、建物自体はかなり個別性が強いため、固定資産税評価額を採用することをお勧めします。

 

固定資産税評価額は、原則として建物新築時に評価員が建物の中まで立入り、構造はもちろん材質など細かく評点を付けて算出しており、ある程度建物の個別性が反映されていると言えます。

なお、固定資産税評価額は新築時の売買又は請負価格の半額から8割程度と言われていますが、営業利益や販売経費などが含まれていないことを勘案すると、時価として採用するには妥当な場合も多々あるのです。

逆に欠点としては、マンションの場合、階層別・位置別の効用比が当該評価に反映されておりません。また、耐用年数が過ぎた建物であっても評価額がゼロになることがなく、現存している限り2割程度の残存価格が維持されます(木造の建物は築20年を過ぎたら市場価格は概ね「ゼロ」となります)。

よって、この欠点部分については、唯一観察による主観で行ってください(㎡当たりのポイントについては「土地価格比凖表」を参考のこと)。

 

最後に「市場調整」について説明します。

市場調整とは、土地及び建物の合計金額では需要が少なく売却に時間がかかると判断した場合、査定する人の主観によって概ね70%から100%の範囲で、合計金額に乗じるものです。

しかし、近隣の平均規模より極端に大きい場合以外、市場調整は必要ありません。市場調整に相当する部分については、土地の場合個別的要因の比較に際し、「土地価格比凖表」に基づき十分斟酌するとともに、建物については、解体することが誰が見ても最有効と考えられる場合、解体撤去に要する費用(概ね相場がはっきりしている)を土地価格から控除すれば済むと思料します。

したがって、市場調整率を定めることもないこととなり、より恣意性を排除できます。

 

以上が客観的指標を中心に自分で行える不動産の価格査定です。

あくまで参考としてご利用ください。